味わい

ポジフィルムで撮影したデータ(<撮影したフィルムの間違いだろ、、習慣は恐ろしい)をスキャンしてA4にプリントしてみた。通常通り写真館業務をデジカメでやっている最中に、フィルムカメラに持ち替えて撮った、というまさにぶっつけ本番の貴重な撮影データ。
ネガフィルムでも撮ってポジフィルムでも撮ったのだけど、、、、両方とも解像度というか情報量としてA4のプリントに十分な画素を得るに十分かといえば結構厳しい。それ以上に粒状のノイズがあまりに盛大に感じて(デジタル比)とてもじゃないがごく普通の35mmフィルム(135タイプ)で写真館営業用の撮影は無理だと感じた。(当然の結果であり、実際写真館で35mmフィルムで撮影するところは昔からあまりなかったはずだ。)
粒状感の多いその写真は、しかしながらパワーのある発色とかトーンには魅力もあり、でもやっぱりつい2週間前に撮ったはずなのにずいぶん古いみたいな感じも出てしまって、、、フィルムは難しい。
写真館クオリティーをフィルムカメラで出すためには、写真館が使うラージサイズフォーマットのカメラが必要である。6×7あたりがやっぱりちょうど良いのだろう。今中古相場が過激に落ちているとのことで今欲しい人にはチャンス到来!なのであるが、さすがにそういうのを買うとか試すという勢いとか気分の余裕はないみたいです。A4のプリントのために必要十分な画素数の1200万画素をさらに超えた2110万画素のカメラである5Dmark2。これを使った写真の納品が最近はじまりました。肉眼での判別の限界を超えた密度でデータを使っているということになるでしょう。意味があるのかないのか不明だけど、とりあえず2110万画素で撮影しています。そんなことになっていると、フィルムだデジタルだ、という議論は遠くぶっとんでしまいます。「味わい」という感性のところで語られるところでは「真空管アンプ」vs「トランジスターアンプ」というオーディオの世界に似てきたかもしれません。
(追記:デジタルの進歩の一方で最近女性向けファッション雑誌の表紙の写真の画質がフィルム時代よりも品質下がっている、って感じることが多いのです。そう感じているのは私だけ?またはむしろ常識だったりして・・・。) 

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