撮影の精度の高さ

今日は取材撮影が2本ありました。2本分の機材を不足なく用意する、それが出発前の大切な仕事です。「写真を撮っていて食っていくなんて幸せですね」みたいなことを今日言われましたが、撮影本番まえの準備とか後処理など地味な仕事があってこその撮影本番で、ギャラもそれら全体に対して支払われているのだと思います。
準備をしながら「あんなシーンにもこんなシーンにも対応できるようにしとこう」とおおざっぱに撮影の規模を考えます。あまり簡単な装備ででかけると表現力が足りなくて自分の首を絞める結果になることがあります。
反面、あまりに多くの機材を持って行くと、あれやこれやと荷物に追われていて作業量が膨大になって結局それも自分の首を絞める結果になったりします。(笑)程々の量を見極めるのも大切です。
結局かなり多めの機材になって今日は気合い十分の装備が揃った!というところでカメラマンのボクは今日の精力をすべて使い果たしてしまいました。(笑)またもや運転手を妻にお願いして少し遠い現場まで連れて行ってもらいました。(笑)
妻にお願いしたのはもちろん運転手だけではありません。現場に到着するとノートPCとカメラをケーブルで直結して、今日は「PC直結撮影」でほぼ全カットを撮影しまして、妻はその画像をほぼリアルタイム(約4~5秒後に表示)で確認してボクの撮影のダメだし、OK出し、アートディレクション(つまり絵作り)をお願いしました。
広告の撮影では当たり前のPC画面確認ですが、単なる取材撮影でここまでやるってどうなのという気もします。実は紙面の都合でどのカットが表紙で使われるかわからないので、撮影カットのかなりの割合で常に表紙クオリティーを意識して撮る、という特殊な事情もあります。ところで料理撮影時に35mmのF2.8ではピントが少し深い、という指摘が画面を見ていた妻からありました。レンズをズームレンズの28-70mmF2.8Lから単焦点レンズの35mmF2に切り替えて撮影してOKが出たとき、「この撮影の精度の高さはいったい!」と我ながら驚きました。いつでもこんな風に撮影できたら、、、、楽でいいなぁ。(笑)まあ今日のギャラは2人で動いても赤字にならないギャラだったからいいけど、安い仕事の場合はこんな風にはいきません。
ゆうがた終わりの時間にライターさんが「今日は半田さんに撮ってもらえて良かった~!」と言ってくれました。今日は実は一旦スケジュール上の都合でお断りした仕事だったのですが、無理をして入れたのでした。ライターさんが興味深いことを言っていました。「半田さんは料理も人物も情景も『撮れる』カメラマンさんなので仕事がしやすいんです。」そうなの?そうなの?もっとほめて!(笑)
たくみににいろいろおだてられて、次回もきっと全力で奉仕する我々なのでした。

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