しばらく前のある夜、夫婦で気まずい雰囲気になり(いわゆる夫婦ケンカ状態)クルマの中では妻はシクシク泣いているわ、ユウキ君もボクも黙ったまま重い空気が流れていた。そのまま一言も口をきくこともなく就寝の時刻かなというとき、いったん布団に入ったはずだったユウキ君がリビングにいたボクのところに来ていきなり大声をだした。
「パパっ! ユウキくんがなんにもきこえてないとおもっているのっ?みんなわかっているんだからね!ママのことどうして聞いてくれないの?ボクの大切なママなんだからねっ!ユウキ君は大きくなったらママとけっこんするんだよ。ママのこと大好きなんだよ。それなのにどうしてパパはママのこと大切にしないの?パパなんてだいきらい! ママにちゃんとごめんねっていって! わかった?!」
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ボクはとにかくびっくりした。そしてとりあえずユウキ君にごめんね、と謝った。
それにしても完璧なしかり方だった。ユウキ君のおかげでボクとママはすぐに仲直りすることができた。3人で支えあっている家族だな、と感じた。