「教育」の視点

子育てってなんだろう。
ボクのイメージは、畑の土をつくったり、タイミング良く添え木をしたり、水をやったりしながら、成長を見守り、時にいろいろ手助けをすることだと思っている。
「大きくなれ、そこ曲がれ!」などといきなり大声で親が指示してもそのようにはならず、うまく添え木でナビゲートすると、いつの間にかそのとおりに曲がってたりする、そんなものだと思う。
しかし、そんな私の子育てイメージは甘いのだろうか。今日は保育園の音楽会。我々は家庭用ハイビジョンカメラ×2台を1F席と2F席に据えて「2カメ体制」で収録を狙う、なんだか本気な親だ。(実際は単に仕事の都合で2台あるだけでそんなに本気なわけでもない)ユウキ君も音楽会を楽しみに毎日の練習に励んでいて、先生からの前評判では「一生懸命やってますよ!ぜひ楽しみにしていてくださいね」という感じだったのだが、、、
ホールに入ったら父兄がたくさんいていつもと様子が違い、「おんがくかいイヤだ~。ママ帰る~」と号泣。しかもその号泣が気まぐれでなく本気の本気だったらしく、全く機嫌が直らず、2カメスタンバイの両親むなしく(笑)彼はステージに上がらなかった。
妻はその顛末が非常に残念だったことと、こういうことになってしまったのはなぜなのか、自分たちの子育ては間違っているのではないか、などとととても複雑な気持ちになったようだ。大切な音楽会を気軽にボイコットすることが許されるのかどうか、私の教育では「本人に判断は任せる」ということが多いのでボイコットも「あり」であり、私は「まあそういうこともあるだろう」くらいにしか思っていなかったのだが、妻はホールで涙していたらしい・・・。
完璧な育児ってのはないし、理想を子供に押しつけるのは理想が高ければ高いほど子供をつぶすと私は思っていて、私はとにかく慎重に慎重に、そして主に自発性、意欲、創造性、プラス志向、明るさ、音楽、知的好奇心、を追ってきて、忍耐、あきらめ、自分を抑える、という方向は大切だけど比較でいえば二の次にしてきた。忍耐などを最重視している家庭もあると思うので、これはとても対極の判断なのである。もちろんすべてを追うのが一番良いのだが、、、、実際の生活のシーン、判断のシーンではなかなかバランスは難しい。
でも今日の出来事をきっかけに、少し軸足を変えてみよう、ってな風には思った。今までの育児で我々がユウキ君に伝えたかったものはたっぷり伝わったという自負はあるので、今後は「おにいちゃん」になるための「教育」の視点を少し入れ込んでいこうと思う。

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