いちはちさんのコメント
ーーーーーーーーーーーーーーー
先生、これは以前のブライダルのぶる~れいでしょうか?
出来上がりの素晴らしさを想像すると気になって眠れません!!
ーーーーーーーーーーーーーーー
のレスでひとつ日記を書きます。あ、直接のレスとしては「とにかく感想を聞かせて下さい!」という感じで。
いちはちさんに見せるとしたら、いちはちさんが見たならば、という前提でなるべく客観的にもういちど作品を鑑賞してみますと、今ここで製品の出来具合について書くのは難しいのですが課題が多いのも事実だなーというところです。(汗) 初めて撮影した教会での結婚式のビデオ作品となります。
今まで少ないのですがいくつかビデオを作ってきましたが、10万~15万円くらいの家庭用のHDビデオカメラを1台~2台つかって撮影して15分~45分程度のDVDにしてきました。カメラが家庭用である、というのがいくらHDとはいえ厳しい、という限界を感じつつ、チャレンジとしてやってきました。
ここでカメラについてオレ流整理をしてみると
10万円程度 単板CMOS 家庭用ビデオカメラ(←いままでここ)
50万円程度 3板CCD/CMOS業務用ハンディーカメラ(テレビ用としても使用が増えている)
150万円程度 3板CCD業務用肩乗せカメラ(このくらいのほうが見栄えとしてもプロっぽい)
500万円程度 放送用肩乗せカメラ(ブライダルだとたぶんあまり使われない?ブライダルハイエンド)
2000万円程度 映画撮影用シネカメラF35(35ミリフィルム映画)(システムとして2000万では済まない)
このようなヒエラルキーの中に2000万円シネカメラF35に匹敵する、またはそれ以上とも言われるRED ROCKが単体200万円システム600万円(くらいですか?)が入ってきましたが世界4000台日本200台というような納品台数からしてこれで個人用のブライダル映像が撮られるケースはあまり考えられない。
そして、今回私がチャレンジしたのは映画用F35、RED ROCKと並んで評価されることが多いEOS 5D mark2でブライダルシーンを撮る、ということでした。
今まで撮りたくてもカメラが家庭用ゆえに圧倒的に質が足らない、という状況だったのですが、カメラが5Dならばその言い訳がなくなるのでは?という期待がありました。
いろいろ書きたいのですが、結論的にいえば30Pというフレームレート?が良くも悪くも独特です。30Pでも早すぎる、映画は24Pだ、という向きもあるわけですが、私の感覚ではちょっとスローににすぎる感じもあります。「もう少し普通に撮れないの?」と言われかねない部分です。(汗)フォーカスは屋内では主に絞り開放F2.8での撮影にしました。ドラマチックで映画的で撮影中もずっと感動していましたが、これも「もう少し普通に撮れない?」と言われても不思議はない独特の世界です。 今回カメラの性格から映画カメラに近い、いやそれよりもセンサーのサイズが大きいという特殊なカメラゆえにボケ量は多めで、そしてあえて多めにぼかして喜んで撮ってますので(笑)かなり独特な映像になりました。
一歩引いてその映像を見て評価すると、「それもいいけど150万円の普通の業務用カメラの映像もそれはそれでいいよね」という感想も一方で出てきました。まあそのカメラ買えないので27万円で買った一眼レフを使って撮っているということですから、どうにもならないのですが。。。。
どんな映像が撮りたいのか、というのは「道具がこうだから、こうだ」という制約からスタートするのではなく、本来はもっとソフト面で思考されるべきだとあらためて思いました。ブライダルであればブライダルシーンのなにをとらえ、どんな気分をどうやって伝えて残すのか。
今回使用したEOSではなんと14分10秒でかならず録画記録が停止するという、本来あってはならない動作がありまして、「パラ撮り」と呼ばれるマルチカメラ撮影では長回しが基本ゆえに結局その途切れる瞬間まで回していることが多く、結構肝心なところで録画が止まりました。止まったことに気付いていれば良い(すぐに再スタートする)のですが、知らずに回してるつもりでいると大きなトラブルになります。(これは深刻というか普通の常識的なカメラでは考えられない)
よく考えれば自動的に再スタートしてくれればいいのに、、、、(笑)
まあカメラの悪口はいいのです。50万円~2000万円のカメラに負けない映像が27万円で可能になる?というチャレンジですので。
当たり前といえばそうなのだけど、今回のブライダル撮影で思ったのは結局映像の質を決めるのはカメラの要素もさることがなら、三脚につきる!ということ。 あらためてテレビ番組とかじっくり鑑賞するとカメラワークのキモとなっているのは安定感。フィックスは完全にピタっと止まっていてこそのフィックス、横や縦に振るならば動きだしと、止まりかけ、そして止まるところまでの一連のスムーズさ。大切ですね。。。
今回結構途中で手持ちで撮ってみたのですが、手持ちはライブ感が出ていいかなと思っていたのはそういう部分もありつつも、基本的には質を下げます。ヘタウマみたいな感覚を出す以外では手持ちは使えません。少なくともわたしの技量ではそうでした。 手ぶれ補正レンズとか、スタピライズ技術でうまく回避したいところです。意外と来月発売のハイブリッドISレンズは動画への布石もあるかもしれません。
映像製作はスチル撮影と比べてやりよう、というか、撮り方仕上げ方に幅がありすぎます。普通のスチルのカメラマンは撮影したらその後自分自身でCGレベル、CGアート作品までの「作り込み」の作業をすることはどのくらいあるのでしょうか。 結構撮りっぱなしでもあと字が乗っかって完成になったりすると思います。カメラマンとしては撮るところで終わることが多いのではと思うのですが、映像製作の場合自分が単にキャメラオペレータでなく、監督である場合は完成をイメージして現場を考え、どんな言葉と音楽を添えてどんな気分のどんな世界観にするのかを決めないといけません。静止画はぱっと見たときに鑑賞する人にパッションを与えるものだと思うのですが、映像は一定時間の「気分」「その人の時間」を作り出す作業になる気がします。やり方の選択肢は膨大できりがないです。
これからはテレビ番組を見るときに単純に中身を見て楽しむのではなく、どうやって作っているのだろう、という視点でカメラワーク、テロップ、間合い、音声、いろいろ観察して勉強しようと思いました。
話があらぬ方向にいってしまいましたが、いろいろ課題をかかえつつ、でもやっぱり映像の世界をもっと追求していきたい、という意欲満々の私なのでした。。。
5Dmk2からの動画機能をより現実的な機能にしたのが7Dですね。
14分でいったん中断など、どうしてもデジタルカメラからムービーに派生したモデルならでは欠点があります。今後はより動画に特化したモデルは別ラインになるのでは?と踏んでいるのでが、、、
本当に手広く仕事しているので驚かされます。
>50万円~2000万円のカメラに負けない映像が27万円で可能になる?
まさに
5Dmk2は衝撃でしたし、7Dもさらにブラッシュアップされてますから、
コストパフォーマンス的にはREDももう終わってませんか?
どうですか7D?
あとはキヤノンが
5Dmk2movieを出すかどうかですね。
ニコンを振り切るために出すと思うのですが・・・・。
やはり今回のブログ見て”映像見たい度数”がガンガン上がってきました。
肩乗せタイプのカメラで撮影されたブライダルムービー見てると”もっとこんな感じにしたらなぁ?”と思う部分が沢山あります。
その中でもレンズが面白くないのが一番気になる。
ほとんどズーム一本での撮影はやっぱりスチル撮影と比べて面白さがなさすぎる。
5Dmk2で撮影された被写界深度の浅い映像はブライダルムービーでは見た事なかったので、この部分だけでも表現の幅は広がる気がするんですよね。
14分制約とかライブ撮影する上での難しさがあるようですが、新しいスタイルは間違いなく5Dmk2で作るような映像なのではないでしょうか?
先生、長野に行ったら上映会お願いします。
いちはち選手はいついらっしゃるの??
おまちしてますよん
今回の作品は会場のほうに渡してしまったので、新郎新婦の直接の反応がわからなくて残念。
ぶち様、会場渡しは楽ですが反応見れないのはホント残念ですね。
一般のお客さんは良くも悪くも感想聞けるのが素直に嬉しい。
長野には腹筋ボコボコに割れたら・・・思ってたら、
逆に大関バリの立派なお腹になってしまって大変な事に。
御主人のスマートなくびれが裏山シー!!
長野行きの時にはよろしくおねがいしますねーーー。
SHINYA様、冷静に考えると単にイメージャが大きいのでぼける、感度が高い、超広角、シフト、マクロなど交換レンズが豊富、という「だけ」のカメラだなと理解できてくるのですが、、、RED ONEを凌駕するムービーカメラが日本メーカーから出てくるのは時間の問題だと私も予想しています。そのときにちゃんと「買える」「使える」「仕事できる」状態だったらなぁ、というのが夢です。どうなることやら。
いちはち様、被写界深度を浅くするために一眼レフを使う他に、2月にいちはち様が教えてくださったムービーではHDVムービー+DOFアダプタ+35mmレンズ、というテクニックがありました。EOSではファイルフォーマット(FAT)の仕様で乗り越えることができない14分の壁(公称12分)があるのでDOFもまじめに検討して良いような気もしてきます。(とかいってるうちに日本製のREDが出てきたりEOSの仕様が変わったりして常識が変わる)
>ちゃんと「買える」「使える」「仕事できる」
RED ONDはシステムで考えると高価すぎてでちゃんと買えませんから。(笑)
でも5Dmk2はちゃんと買えて、まあ使えて、仕事できる
ウルトラハイコストパフォーマンスなハイビジョンビデオカメラです。
これで撮影した10月からのテレビ番組が楽しみです。
外付けのマイクはRODEのNTG-3がコストパフォーマンス的に良いみたいです。