空撮レポート 2017/12/16 佐久市五稜郭龍岡城

2017/12/16 午前11時より佐久市五稜郭龍岡城で約20分間空撮を行いました。
事前に申請した書類などを工事現場みたいに一覧で貼り付けてみました。工事現場ではこんなふうなのありますよね。
この表示はおそらく法律で決まっていてやっているのでしょうけれど、良いことは真似してみました。
許可申請の流れはこうでした。

(1)まず、佐久市の公園緑地課に五稜郭公園の撮影申請を出す。

佐久市では公園の上空のドローン飛行を迷惑行為として禁じており、今回空撮したい領域が「五稜郭公園」なのではないかと思った私は、その条例で禁じられていることを、許可申請できないかお願いに行きました。これにより、私が佐久市五稜郭龍岡城にまつわる空撮をしたいと思っていることが佐久市に伝わりました。しかし実は「五稜郭公園」は城跡のわきにある公園の事であり、実際は佐久市五稜郭龍岡城そのものではなかったのですが、、、(大汗)しかしその一連の申請と、許可をもらえた!という流れによって、不可能と思いがちな、条例で禁止されているエリア(佐久市の公園)の飛行が可能になる、という体験をしました。

(2)次に、佐久市教育委員会事務局の学校教育部に行きました。佐久市五稜郭龍岡城の中には小学校があり、それを管轄しているところです。すると、同じ佐久市教育委員会事務局の中の社会教育部>文化振興課>文化財保護係 にも聞いてくれと言われました。 小学校であり、かつ、史跡(文化財)でもあったわけです!

文化財の人は、しかし飛行についていろいろ理解をしてくれます。文化財の部署でありながら、最初に心配をされたのは、小学生に危害が無いことが最大の重要で、その次に、文化財に傷がつかないようにと言われました。

小学生のいない土日を選んで、監視の人間をつけて第三者が飛行の下に入らないようにすることにして、それならば許可は出せます、と言われました。また、私から、文化財には接近しない、主に五稜郭の中央のグランドでやりたいのです、と説明しました。

(3)次に、自分が取得している、年間での包括申請(人口密集地区の飛行、物件30m以内接近、夜間飛行)において使用する自分の飛行マニュアルで、「病院や学校の上空は飛ばせない」と規定しちゃっているので、そこを外したマニュアルに作り直して、国土交通省の包括申請をし直しました!

(4)次に田口小学校に電話しました。教頭先生が応答してくれて、「ああ、佐久市から聞いていますよ!」と飛行を快諾してくれました。 佐久市が学校に連絡してくれていたなんて!と感動しました。

(5)その後、文化財の部署に連絡すると、教育委員会事務局>学校教育部>教育施設課 というところの許可をもらってくれ、と言われたので行きました。 教育施設課がオッケーすれば文化財としてもオッケーです、ということです。 ここで、我々は小学校に持っていった申請書(企画書)の宛名を教育委員会宛にして再度提出しました。 またこのときには国土交通省に提出している書類のコピーを添えたりし、今一度、撮影の内容、目的を詳しく説明しました。

(6)翌日、教育施設課からオッケーが出て、撮影が可能になったのです。 この時点で私は空撮という仕事の8割が完了したと思いました。 予定している空撮は、単に上げて写真を撮るだけの、とても簡単で安全な飛行なのです。飛行自体はとても簡単に終わるので、この空撮のキモは、事前の準備が労力の大半だったと言えます。
ちなみに、今回こだわった、敷地内からの真俯瞰の撮影でしたが、これは「図面→空撮」という図面との対比を見せたい、という作画意図から企画されました。 飛ばしてみてわかったことがあります。 この佐久市五稜郭龍岡城の「魅力を伝えるための空撮」をしたいな、って思った場合、必ずしも敷地内の空撮の許可を取る必要があるか考えたほうが良いです。

どういうことかというと、五稜郭は大きすぎて、150mという高度+Phantom4のレンズ では全体はワンショットでは入らないのです。 我々は事前のシミュレーションでそれは知っていたので、分割撮影をして、つないで完成させています。

もしも普通に高度150mから全景を撮りたいと思った場合には、敷地内、学校、文化財、という許可申請を考えるのではなく、敷地外からの撮影を企画したほうがはるかにスムーズです!(笑) これは空撮あるある、なのかもしれませんが、必ずしも真上を飛ぶ必要がないかも、って考えることは重要です。以上、空撮のレポートでした。

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